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20155/14

【食べる政治第6号食材】えこふぁーむの仕掛ける「グローカル」経営

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「食べる政治」第6月号の特集は、「TPPでどうなる?私たちの食と健康の未来」です。
今月の食材は、鹿児島の放牧豚の赤ワイン煮とソーセージのセットが付いてきます!

提供してくださるのは、鹿児島で放牧を行う「えこふぁーむ」さん。
今回は、「グローバル」ではなく「グローカル」な経営をする、えこふぁーむの取り組みを紹介します。
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【キャプチャ引用:えこふぁーむ公式ホームページ】

グローバル化の波、畜産に迫る

最近またニュースで、「TPPの日本とアメリカの交渉が大詰め」などとよく耳にするようになりましたね。この「TPP」、皆さん何の略か覚えていますか?

TPPは、「環太平洋経済連携協定」の略です。
太平洋に面した12の国々が、貿易を促進させるための様々なルールについて話し合っています。

日本政府は、平成25年に次のような試算を出しています。

TPP加盟による経済効果は3.2兆円だが、農林水産物の生産額は3兆円減る。
中でも、豚肉の生産は70%(約4600億円)減る。銘柄豚は生き残るが、それ以外は海外産に置き換わる……。
【参考:「関税撤廃した場合の経済効果についての政府統一試算」同別紙「(別紙)農林水産物への影響試算の計算方法について」内閣官房】

TPPの加盟で経済効果が予想される一方で、多くの中小畜産農家が打撃を受ける可能性があります。

豚の放牧が地域を変える

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えこふぁーむのある鹿児島県は、全国有数の畜産が盛んな地域です。
豚や肉用牛の飼養頭数が全国1位でもあります。

えこふぁーむの最大の特徴は、豚を地域の耕作放棄地に放牧していることです。
耕作放棄地とは、農作物の作付が1年以上行われず、今後作付をする見込みがない土地のことです。
一度そうなってしまうと元通りにするのが難しく、問題は深刻化しています。

鹿児島県の農家が飼育している豚は、平均2060頭。
一方、えこふぁーむが飼育するのは、わずか100頭。
頭数が少ない分、放牧された豚はのびのびと運動しながら育つことができます。
豚にとってはストレスが減り、生産者にとっても手間が減ります。

放牧された豚たちは、雑草を食べ、土を耕し、肥料となる糞を排泄します。
時間をかけて地域の耕作放棄地は再生され、野菜や飼料用の米の栽培が行われるようになりました。

耕作放棄地だった場所から新たな価値が生まれ、豚の成長とさらなる土地の有効利用につながっていくのです。
このようにえこふぁーむは、豚にも生産者にも地域環境にも優しい経営をしています

畜産農家の苦悩と現実

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「現在、多くの畜産農家は輸入飼料や農薬に頼り、本来なら自然に育てられないほどの家畜を育ててしまっている」と、えこふぁーむ代表の中村えいこさんは話します。

農家が畜産の大規模化を進めるほど、飼料や農薬業者が儲かる一方で、農家の負担が増えていくという構造があります。
生産者の高齢化や後継者不足も相まって、農家は悲鳴をあげているといいます。

中村さんは、「自然に育てられるだけの家畜を育てて、余った分を輸出すればいい」とも話します。
ブランド和牛の輸出増に見られるように、手間暇かけて育てられたものほど、国内で消費されないという現状があります。

TPPを始めとする貿易協定の締結は、価格競争を加速させます。
価格競争で国内の中小農家が衰退すると、どのような状況が予測されるでしょうか。
良質な国産肉が輸出される一方で、国内で消費されるのは専ら安価な輸入肉になってしまうかもしれません。

目指せ「グローカル」農業

えこふぁーむが目指しているのは、地域の課題を解決しながら、地域で豚を育て、地域で消費してもらうことです。
地域に密着した、「グローカル」な農業であるといえます。

放牧豚は、耕作放棄地で育った西洋野菜と一緒に、地元のレストランで提供されています。
地元の人や、都市から訪れる人に親しまれています。
その他、通販サイトを通じて、環境や安心への関心が高い消費者にも食べられています。

「安心で良い物を作って、国内で消費してもらう」
そんな中村さんの考えは、高く評価されつつあります。

今後も、えこふぁーむの取り組みと可愛い豚さんたちから目が離せません!

▶そんなえこふぁーむさんが作った豚肉を通してTPPを考える、今月号の食べる政治。
 ぜひご購入ください!
 http://taberuseiji.com/products

nakashima
※この記事は個人の見解であり、所属する企業や団体の公式見解ではありません。

【食べる政治第8号】
水産資源+サメの粕漬け

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